【活動報告】ダンプサイト(9/7)

natuRableブログ更新!

引き続き活動報告をしていきます。

 

本日2本目も、たろうが担当です。よろしくお願いします。

 

ミクロネシアでの活動1日目(2019/9/7)の午後はダンプサイトに伺いました。

クリーンアップの後、集めたごみがどこに行くのか気になりますね。

 

 

以下はメンバーであるかーしーによる報告内容です!

 

ダンプサイトとは、島で発生したごみの最終処分場のことです。ポンペイ島には生物処理や熱的処理が行える施設が存在しないため、家庭や商業施設から出た廃棄物が、アルミ缶を除いて全てここへ集められます。(アルミ缶については、別施設においてリサイクルプロセスを経て、再利用されています。今回はその施設について訪問していないので割愛します。)送られてきたほとんどの廃棄物は、埋め立て処分されており、昨年確認された埋立地の一部は、既に埋め立てが完了していました。

 

 

埋め立てが完了したと思われる埋立地

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また、容量に余裕があったと思われた新たな埋め立て地も、昨年に比べて半分以上の埋め立てが完了していました。これは、島の人口が年々増加していることや、食生活などの多様化による輸入品目の増加に伴い、ゴミの廃棄量も増えたことが主な原因と思われます。

 

 

 

埋め立てが完了しつつある埋立地(*)

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埋め立て処分に導入されている処理方法としては、昨年までと同じの福岡方式が採用されていました。上記写真(*)のゴミの山から飛び出している筒のようなものがその一部です。これは、埋立地の底に集排水管を通すことで外気を取り込み、土壌内の生物分解を促進するためのものです。また、有機物の嫌気性分解の抑制により、メタンガスの発生も抑えられる効果もあります。発生した汚水についても、このシステムにより低減されています。

 

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送られてきたゴミのうち、ほとんどは廃棄されるが、一部はリサイクルとして保管されます。お世辞にも、その保管方法は丁寧とはいえなく、かなり乱雑に置かれていました。左の写真は、バッテリー・廃油・廃燃料・廃塗料・医療廃棄物が置かれている様子です。昨年同様、現在もこれらの引き取り手がなく溜まる一方であったことが確認できました。廃油に関するリサイクルのシステムが稼働しているかどうかは、残念ながら担当者不在のため、お話を伺うことができませんでした。

 

 

現在ダンプサイトが抱えている問題は主に以下の3つ

 

埋立地立地場所の確保

これについては、ポンペイ島のみならず日本にも当てはまる問題です。現状ではこれらの問題の解決策がないので、今の彼ら、そして私達ができることは、3Rの最優先事項であるリデュースを強く意識し、なるべく “出さない” ことを重視していく必要があります。

 

埋立地による土地の環境汚染

埋め立てされた廃棄物から発生したガスや、雨水などにより浸出した汚水が、地下水や付近の環境を汚染しうる問題があります。長期の使用による劣化が遮水シートに穴を開けて、そこから汚水が漏れる可能性もあります。福岡方式は完ぺきではない。私達と共に行動したCOMの生徒の一人は、家庭で農業を営んでいることから、ダンプサイトが土地を汚染することに対して大きな懸念を抱いていました。島の規模と降水量の視点から、これらは軽視できないと思います。

 

リサイクルシステムがほとんど機能していない

ダンプサイトに集約された廃棄物の数々のうち、比較的分別しやすく再利用されやすいものでも、引き取り手がいないことからその殆どが溜まったままです。これらは場所を圧迫し、このままだと廃棄処分され、埋め立てられてしまいます。生物分解されにくいプラスチック類や金属類はゴミの量を圧迫し、残り続けるだけでなく周囲の環境にも影響を与えます。

 

まとめ

 

ポンペイ島の住民がゴミに対して真摯に取り組むようになったとしても、それを活用できる体制が整っていなければ本末転倒ではないでしょうか。まずは、リサイクルに向けた分別ができる制度を整える必要があり、そして次に住民と自治体の意識改善に向けてアプローチしていくのが大切だと思います。

 

 

本日はこれで活動報告終了です。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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